先日,チームでWリーグを見に行く機会がありました。顧問も含め、はじめて観戦する生徒が多く、試合も非常に興味深いものでした。男子BリーグやNBAの豪快なプレーも素晴らしいですが,スクリーンやハンドオフを多用し,緻密に計画的にボールを進めていく女子Wリーグは地味ながらも巧いという一言でした。さしずめ,牛若丸のような,柔よく剛を制す,を感じさせる,まさに日本人好みのプレーだと思いました。何より,ディフェンスが効くというのが,見ていてワクワクさせてくれます。 さて,そんなプレーを見てから,影響か分かりませんが,生徒のプレーに変化がありました。プレイの端々で、スクリーンやインサイドへのつなぎを意識しているのです。スクリーンは試合の影響でしょうが,インサイドは試合に出場していた渡嘉敷選手のカッコよさでしょうか(実際は渡嘉敷選手が外にいるときの梅沢選手に入ることが多かったですが)。 「賢者は強者に勝る」 プリンストン大学のピート・キャリル監督の言葉が思い出されました。 考えてプレイを変えようとしているようすが、成長の期待をを予感させます。 選手も頭脳派なら,コーチも賢者たらねばならんでしょう。 最近考えるのは,「ファンダメンタル信教」からの脱却です。 ファンダメンタル,基礎は当然大事ですが,そのことだけで思考停止していることが多いような気がします。基礎が向上できればOK,基礎をやっておけば選手に還元できる。という甘言に惑わされ,プレーヤーの実際の危機意識やウォンツをないがしろにしていることがあるのではないかと振り返ります。 かくいう私も大の「ファンダメンタル信教」の信者なのですが,つま先の先くらいは外に出なくてはならないように思います。 新しい考えに頭を切り替えることは,なかなか気持ちの良いものです。賢者への一歩を踏み出したような気持ちになりながら,また,チームでWリーグを見に行く機会を探っています。
顧問 渡辺 |
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